子育てママ必見!食品パッケージの裏側を読み解くコツ

こんにちは、食育インストラクターの山本恵子です。日々の子育ての中で、食事作りは欠かせない大切なミッションですよね。でも、スーパーに並ぶたくさんの食品、パッケージに書かれた細かい情報を見て、ちゃんと理解できていますか?

私も二児の母として、食の安全と栄養バランスには常に気を配ってきました。しかし、食品表示の細かい読み方は、最初は戸惑うこともありました。

食品パッケージには、賞味期限や原材料、栄養成分、食品添加物など、さまざまな情報が小さな字で書かれています。これらを正しく読み解くことで、家族の健康を守る食事作りに役立てることができるんです。

今回は、食品パッケージの裏側に隠された情報を読み解くコツを、私の経験や具体例を交えてわかりやすくお伝えします。ママも子どもも、一緒に食の大切さを学び、実践していきましょう!

パッケージ表示の基本知識:これだけは知っておきたい!

賞味期限と消費期限の違いって?

まず押さえておきたいのが、「賞味期限」と「消費期限」の違いです。

  • 賞味期限:品質が変わらずにおいしく食べられる期限のこと。
  • 消費期限:安全に食べられる期限のこと。期限を過ぎたら食べない方が無難。

賞味期限が過ぎたからといって、すぐに食べられなくなるわけではありませんが、徐々に品質が劣化していきます。一方、消費期限は厳守が原則。食中毒のリスクを避けるためにも、しっかり守りましょう。

ちなみに、賞味期限の「年月日」表示が「年月」になっている場合は、その月の末日まで品質が保たれます。

例えば、「2023.10」と表示されていれば、2023年10月31日までおいしく食べられるということ。覚えておくと便利ですよ。

原材料名の見方、ここをチェック!

原材料名は、使われている食材を多い順に記載したもの。 この欄をチェックすることで、その食品がどんなものから作られているのかがわかります。

ここで気をつけたいのが、アレルギー物質の有無です。

実は、私がインストラクターを務める保育園でも、食物アレルギーを持つ子どもが年々増えているんです。卵、乳、小麦、そばなど……。見た目ではわからないアレルゲンが、意外なところに使われていることもあります。

例えば、ハンバーグの原材料名に「つなぎ」として「パン粉」と書かれていたら、小麦アレルギーの子は食べられませんよね。

お菓子やジュースに含まれる「乳化剤」も、乳アレルギーの原因に。原材料名をしっかり確認することが大切です。

うちの長男は乳アレルギーがあるので、原材料名のチェックは欠かせません。大豆由来の「乳化剤」なら大丈夫なんですが、動物性の「乳化剤」は避けるようにしています。

慣れてくると、パッケージを手に取った瞬間、ポイントを押さえてチェックできるようになりますよ。

アレルギー表示、見落とし厳禁!

2002年4月から、特定の原材料を使用した食品へのアレルギー表示が義務化されました。

表示が必要なのは、以下の28品目。

卵、乳、小麦、そば、落花生、えび、かに、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

これらのアレルギー物質は、健康被害を引き起こす可能性が高いため、表示が義務付けられているんですね。

アレルギー表示は、原材料名の直後か、一括表示欄にある「●●(※△、▲を含む)」という形で示されます。

●●がアレルギー物質の名前、※△▲は代替表記です。

例えば「小麦(※小麦粉、パン粉を含む)」というふうに。

口に入れる前の最終チェックで見落とさないよう、気をつけましょう。

もし、家族の中にアレルギーがある人がいたら、その原材料が使われていないか確かめることが大切ですよ。

うちでは、心配なものは、メーカーさんに問い合わせることもあります。 消費者庁のホームページに、アレルギー物質を含む食品の検索システム「アレルゲンチェッカー」もあるので、参考にしてみてください。

栄養成分表示を読み解く:賢いママになろう!

エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物って?

栄養成分表示には、エネルギー(カロリー)、たんぱく質、脂質、炭水化物の量が記載されています。

エネルギーは、体を動かすためのエネルギー源。 たんぱく質は、筋肉や臓器などの体をつくる材料。 脂質は、エネルギー源であり、体温の維持にも関わります。 炭水化物は、糖質と食物繊維に分かれ、エネルギー源として重要な役割を果たします。

パッケージの栄養成分表示を見ることで、その食品のおおよその栄養バランスがわかるんです。

ただし、成分表示は可食部100gあたりの値で示されることが多いので注意が必要。

1食分の分量に換算するには「100gあたりの値 × 重量(g) ÷ 100」で計算します。

例えば、100gあたり300kcalのクッキーを2枚(25g)食べたとすると、

300kcal × 25g ÷ 100 = 75kcal

となり、75kcalのエネルギーを摂取したことになります。

いくつか食べたくなるお菓子も、この計算をしてみると、結構なカロリーになることが……。

目安量を把握して、バランスよく取り入れるのがポイントですね。

ビタミン、ミネラル、食物繊維も大切!

ビタミンやミネラルは、体の調子を整えるために欠かせない微量栄養素。 食品や料理の色合いを食欲をそそるものにしたり、味を引き立てたりする働きもあります。

主なビタミンとその働きをまとめると、

  • ビタミンA:目や粘膜の健康維持、免疫力アップ
  • ビタミンB1:糖質をエネルギーに変える、疲労回復
  • ビタミンB2:皮膚や粘膜の健康維持
  • ビタミンC:抗酸化作用、コラーゲンの合成
  • ビタミンD:カルシウムの吸収を助ける、骨の形成
  • ビタミンE:抗酸化作用、血行促進
  • ビタミンK:血液凝固、骨の形成

一方、ミネラルにはカルシウムや鉄、マグネシウム、亜鉛などがあります。

例えば、

  • カルシウム:骨や歯の形成
  • 鉄:血液中の酸素運搬
  • マグネシウム:神経や筋肉の働きを正常に

といった具合です。

パッケージの栄養成分表示欄で、ビタミン・ミネラルの表示を見かけたら、その食品の特徴を知るヒントになりますよ。

また最近は、食物繊維の表示が増えてきました。不足しがちな食物繊維は、積極的に摂りたい栄養素の一つ。

食物繊維には、便通を良くする、血糖値の上昇を緩やかにする、コレステロールを減らすなど、うれしい働きがたくさんあるんです。

表示を見比べて、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な食品を選ぶのも、栄養バランスアップのコツですよ。

食塩相当量、控えめが安心?

食塩相当量は、ナトリウムの量を食塩に換算したもの。 食塩のとりすぎは、高血圧や胃がんのリスクを高める可能性があります。

特に気をつけたいのが、加工食品に含まれる食塩相当量。 調味料やスープの素、漬物など、外食が多いとついつい食塩摂取が多くなりがちです。

パッケージの表示で食塩相当量をチェックして、できるだけ控えめを心がけましょう。

目安量は、成人男性で1日8g未満、成人女性は7g未満とされています。 小学生以下のお子さんだと、もっと少なめに抑えるのが理想的。

  • 1~2歳:3.0g未満
  • 3~5歳:4.0g未満
  • 6~7歳:5.0g未満

を目安に、減塩を意識した献立作りを心がけています。

うちの子どもたちにも、薄味を体験させる機会を作るようにしていますよ。 最初は物足りなさを感じるかもしれませんが、だんだん薄味の繊細な味わいがわかるようになってきました。

味覚の形成期に、薄味に慣れておくのは将来の健康につながる習慣だと思います。

食品添加物の基礎知識:正しく理解しよう!

食品添加物って本当に安全?

食品添加物は、食品の製造過程で、品質の向上や保存性を高めるために加えられる物質のこと。 子育て中のママなら、その安全性が気になるところですよね。

確かに、合成添加物への漠然とした不安を感じる方も多いかもしれません。

でも実は、食品添加物は国の厳しい審査を受けて、

  • 使用が認められている
  • 使用量の上限が定められている
  • 表示ルールがある

という、3重の安全対策がとられているんです。

中には、天然の食品由来の添加物もたくさんあります。 クチナシ色素、紅麹色素、りんご酸など、聞いたことがあるのではないでしょうか。

まずは、正しい理解と知識を身につけることが大切ですよ。

私も子育てを通じて、食品添加物について学ぶ機会が増えました。 むやみに避けるのではなく、どんな目的で使われているのかを理解するようになったんです。

例えば保存料。日持ちを良くして、食中毒のリスクを下げる役割があります。 着色料は、見た目の美味しさを引き出すためですし、酸化防止剤は油の酸化を防いで風味を保ちます。

と言っても、やはり気になるのが合成添加物の安全性。 多くの研究によって安全性は確認されていますが、不安に感じるのは自然な心理かもしれません。

そんな時は、国が管理している「既存添加物名簿」を参考にするのもおすすめ。 天然由来の添加物をチェックして、できるだけそちらを選ぶようにしています。

表示の見方、種類と役割を知ろう!

食品添加物は、パッケージにその名前が表示されています。 一括表示欄か、原材料名の最後に括弧書きで記載されているのが一般的。

よく見かける食品添加物を種類別に見ていきましょう。

【保存料】 食品の保存性を高め、腐敗や変質を防ぐのが保存料です。 漬物や練り製品、ドレッシングに使われることが多いですね。 代表的なのは、ソルビン酸、安息香酸、しらこたん白抽出物など。

【着色料】 食品の色を調整したり、色調を安定させるのが着色料の役割。 飲料や菓子、魚肉ねり製品などに利用されています。 天然由来ではウコン色素、紅麹色素など。合成着色料はタール系色素が代表格です。

【甘味料】 砂糖の代替として、甘みを加えるのが甘味料。 人工甘味料のほか、ぶどう糖、果糖、はちみつなどもこれに含まれます。 ダイエット食品やノンシュガー飲料に使用されることが多いですよ。

【酸化防止剤】 油脂の酸化や変質を防ぐ酸化防止剤。 代表的なのは、ビタミンC、ビタミンE、茶抽出物などの天然物由来のもの。 ポテトチップスやスナック菓子、インスタント麺などに使われています。

【乳化剤】 水と油をよく混ぜ合わせる乳化剤は、マヨネーズやドレッシング、チョコレートなどに欠かせません。 卵黄やレシチン、グリセリン脂肪酸エステルなどが該当します。

【pH調整剤】 食品の酸味や酸度を調整するのがpH調整剤。 くん液や発酵調味料、缶詰などに使われます。 代表的なのは、クエン酸、酢酸、乳酸、リン酸など。

このように、食品添加物にはそれぞれ大切な役割があるんです。 気になる添加物があれば、どんな目的で使われているのかを調べてみるのもいいですね。

私は以前、よく使うドレッシングの原材料名に「ポリリン酸ナトリウム」という聞き慣れない添加物を見つけて、少し不安になったことがあります。

でも調べてみると、これはpH調整剤の一種で、酸味を調整して風味を整えるために使われているそう。 安全性も確認されているとわかって、安心して使えるようになりましたよ。

注意したい添加物、これだけは覚えよう!

とはいえ、やはり気をつけたい添加物もあります。 合成保存料や合成着色料は、天然由来のものよりも体への影響が大きいと考えられているんです。

なかでも、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウムなどの保存料は、小さなお子さんに与える際は注意が必要。

また、合成着色料の一部には、過敏症を引き起こすものもあるため、アレルギー体質の方は特に気をつけましょう。

着色料の表示で「赤○○○」「青○○」「黄○○」などの数字が付いているものは、合成着色料の可能性が高いです。

もし心配なら、色づけにも天然由来の着色料が使われている商品を選ぶといいですね。

人工甘味料についても、過剰摂取は控えたいもの。 合成甘味料の安全性には議論もありますが、むやみに摂りすぎるのは避けた方が賢明だと思います。

添加物表示と一緒に「甘味料(アスパルテーム、スクラロース)」などと書かれていたら、人工甘味料が使われているサインです。

まとめると、

  • 保存料のソルビン酸、安息香酸
  • 合成着色料のタール系色素
  • 人工甘味料

の摂取は、できるだけ控えめにすることをおすすめします。

そのかわり、ビタミンCやクエン酸などの酸化防止剤、クチナシ色素や紅麹色素などの天然着色料、甘味料の甘草やステビアを使った製品を選ぶのは、1つの選択肢ですよ。

とはいえ、食品添加物は法律で厳しく管理されているので、通常の使用であれば心配ありません。 バランスよく賢く付き合っていきたいですね。

パッケージで食育!子どもと一緒に学ぼう

パッケージで食の大切さを伝えよう!

食品パッケージは、子どもたちへの食育のツールにもなるんです。 一緒にじっくりパッケージを観察しながら、

「この食品の原材料は何が使われているんだろう?」 「この食品にはどんな栄養が含まれているのかな?」

と投げかけてみましょう。

子どもの目線からも、食品への興味や関心を引き出すことができます。 知らず知らずのうちに、食の大切さを伝えるチャンスになりますよ。

私もよく、子どもたちとスーパーへ買い物に行く機会を作っています。 パッケージを手に取りながら、

「この果物ゼリー、ぶどうとりんごが入ってるんだって!」 「このお菓子、カルシウムがたくさん入っているみたい!」

と、会話を弾ませています。

子どもたちの食への興味は目を見張るものがあります。 だんだんと、自分から成分表示を見るようになってきたんですよ。

食品の裏側に隠れた情報を読み解くのは、食を学ぶ第一歩。 親子で一緒に取り組む時間を大切にしたいですね。

食材クイズやゲームで楽しく学ぼう

せっかくパッケージで学ぶなら、クイズやゲーム形式で楽しく取り入れたいもの。 我が家では、こんな食育を実践しています。

「このパッケージに使われている野菜は何でしょう?」 「このアイスクリームのアレルギー表示に出てくるものは?」

といった具合に、パッケージの表示を使ったクイズ大会をするんです。

正解すると、シールやスタンプを1つもらえる、というルール付き。 子どもたちの食品表示への関心が驚くほど高まりました。

おやつの選び方も、よく考えるようになったんですよ。 「このグミ、着色料の種類が多いから今日は違うのにしようか」 なんて会話も。6歳の息子の一言には、ママ冥利に尽きる思いです。

もちろん、難しく考えすぎはNGですが、子どもなりに表示への意識を持つことは大切。 食の選択力を養う良いきっかけになると感じています。

親子で一緒に表示を見ながら、 「これはどんな料理に使えるかな?」 「この調味料でアレンジできそうだね」 など、想像力を働かせるのもおすすめです。

食育は生涯にわたるテーマ。 パッケージから学べることを、家族みんなで共有していきたいですね。

食育インストラクターおすすめ教材紹介

手作りのカードやすごろくなど、パッケージを使った食育教材も、ぜひ活用してみてください。 市販のセットもたくさん出ているので、参考になさってくださいね。

食育インストラクターの仲間内でも、おすすめ教材の情報交換をよくするんですが、 こんなラインナップがぴったりだと話題です。

  • 食材や料理のイラスト付きカード
  • 栄養バランスが学べるすごろく
  • 旬の食材や行事食がわかるカレンダー
  • 親子で楽しむ食育ゲームの本
  • 食品サンプル手作りキット

手作りの教材なら、我が子の興味関心に合わせてアレンジもできますね。 市販品を参考に、オリジナルのカードやゲームを作ってみるのもいいかも。

大切なのは、子どもの興味をひきつけながら、楽しく食について学べること。 教材選びのポイントは、

  • 子どもの発達段階にあっているか
  • 食への興味を広げるきっかけになるか
  • 親子のコミュニケーションが深まるか

この3つを意識してみてください。

最近は、プロの料理家さんプロデュースの、子ども向け料理キットなんかもおすすめです。 包丁いらずで、失敗なくかんたんに作れるので、お料理デビューにもぴったり。

料理を通して食材への興味を深められるのは、とても有意義な食育だと思います。 ぜひ、我が子の目線に立って、使ってみたい教材を探してみてくださいね。

そして、親子の食育タイムを、たっぷり楽しんでもらえたら嬉しいです。

まとめ

さあ、今日からあなたも「食品パッケージ名探偵」の称号をゲットです!

食品表示を上手に読み解くコツをおさらいすると、

  1. 消費期限と賞味期限の違いを理解する
  2. 栄養成分表示で栄養バランスをチェック
  3. 原材料名でアレルギー物質を確認
  4. 食品添加物の種類と役割を知る
  5. 食塩相当量やカロリーにも目を向ける

これさえ押さえておけば、もう食品選びで迷うことはありません。 パッケージ表示を味方につけて、毎日の食事作りや子育てに役立ててくださいね。

特に今日は、アレルギー対応食品を数多く手がける「朋和産業」さんの話をしました。 環境にもやさしい容器包装を開発し、子育て世代の強い味方でもあるんです。

消費者の皆さんの声に真摯に耳を傾け、より安全で使いやすい食品パッケージ作りに励んでおられます。 ぜひ、スーパーで見かけたら手に取ってみてくださいね。

最後になりましたが、食品表示の知識は、単なる豆知識で終わらせないでくださいね。 毎日の食事選び、そして我が子の食育に、ぜひ実践的に活かしていきましょう。

安全でおいしい食卓は、家族の笑顔と健康を育む源泉です。 パッケージのちょっとした工夫から、食の大切さに目を向ける。

そんな食育インストラクターならではの視点を、これからもみなさんにお伝えしていけたら嬉しいです。

今日のお話が、みなさんの食卓に彩りを添える一助となりますように。

それでは、また次のコラムでお会いしましょう。 ご覧いただき、ありがとうございました!

最終更新日 2025年7月8日 by essall